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Zoom配信の同時通訳で注意すべき点とは?

Zoom上で手軽に同時通訳機能の使用が可能になった一方で、オンライン配信ならではのトラブルは事前に想定しておくことが大切です。

2022年2月のZoomバージョンアップで、リレー方式の通訳にも対応しました。リレー方式とは3つ以上の言語を使用する場合の通訳方法です。例えば、日本語、英語、中国語が会議で使用されていた場合、日本語で話した内容をまず英訳し、英訳された内容をさらに中国語へ訳し直します。リレーで言葉のバトンを繋ぐように、随時訳していく方法であることから、リレー方式と呼ばれています。Zoomを利用してリレー方式の同時通訳を行う場合は、通訳者、発言者、参加者に向けた音声の出入力を切り替える必要性があるため、ミキサーなど配信専用の機材を使用します。

同時通訳では通訳者の音声が途切れてしまうと会議の内容を参加者に届けることができなくなるため、通常の配信以上に通信環境や音質に気を配る必要があります。特に、リレー方式の同時通訳においては通訳者同士の音声の遅延も致命的なミスに繋がります。はじめに訳している通訳者の音声が途切れてしまった場合、次の訳のために控えている通訳者は沈黙せざるを得なくなってしまいます。結果、参加者の一部は会議の内容を聞くチャンスが失われ、会議全体の印象も下がってしまう恐れがあります。事前に会場の通信環境のスピードチェックと共に、機材不備がないかリハーサルを通して確認しておきましょう。

話し声が割れているような音質であれば、そもそも言葉が聞き取れなくなってしまいます。パソコン付属のマイクを利用するのではなく、ヘッドセットやマイクなどできる限り良い音質で会話ができる機材を準備しましょう。通訳者も話者も全員がオンラインから参加する場合、配信者の通信環境だけでなく、各登壇者、通訳者の配信環境も整えます。両者ともに、常に安定した速度を保つ通信環境下で、オンライン会議に参加していただけることが理想的です。Zoom上では通訳者同士でコミュニケーションをとる方法が限られているため内容の聞き返しや周りからのフォローがしづらく、通訳者全員がオンライン参加の場合の通訳難易度は更に上がります。通信環境の準備はオンライン配信において基本ではありますが、会議の質全体を上げる重要な要素なので必ず本番前に確認と準備をしましょう。

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