あたかも自分自身が話しているような動画を送ることができる
Zoom社は、まるで自分自身が話しているかのような短い動画を作成し、社内で送信できる機能を計画していることを発表しました。この機能では、自分の見た目や声を録画することで、自分にそっくりなAIアバターが作成されます。そして、任意のメッセージを入力すると、アバターがその内容を話している動画が送信できる仕組みです。2025年初頭にAIコンバニオン機能の一環として同機能が展開される予定ですが、現時点では正式に利用することはできません。Verge社がZoom Clips avatarについて解説しています。
AIアバターはZoom Clipsと統合され、動画メッセージとして送信可能
AIアバターはZoom Clipsと統合される予定になっています。Zoom Clipsは短時間の動画を録画し、他のユーザーに送信できる機能であり、非同期型コミュニケーションでありながら、詳細な情報を伝えられるのが利点です。
Zoom社は、AIアバターを用いた動画作成機能を活用し、将来的には「デジタルツイン」を実現する構想を練っています。例えば、「今日の会議は重要度が低いから、デジタル版の自分に出席してもらい、自分は他の作業に集中しよう」といった形で、働き方の柔軟性を高めることが可能になると期待されています。
ディープフェイクに悪用されるリスクへの対策
AIアバターの技術を開発するにあたり、ディープフェイクへのリスク対策も重要です。ディープフェイクとは、偽の動画を用いて、あたかも本人のようになりすまし、詐欺などの悪意ある攻撃を仕掛ける技術を指します。Zoom社は、厳格な利用ポリシーの導入、電子透かし技術の活用、高度な認証手段の導入などを通じて、AIアバターがディープフェイクに悪用されないよう対策を講じると述べています。
まとめ
AIを活用した自動化により、生産性を向上させる取り組みが進展してきました。AIアバターの登場により、オンライン会議やウェビナーさえも、本人が不在のまま自動的に進行させることが可能になるかもしれません。ディープフェイクのような課題も残されていますが、今後さらに大きな進展が期待される分野と言えるでしょう。
参考資料
https://www.theverge.com/2024/10/9/24266007/zoom-ai-avatars-clips-talk-for-you
Author:Takayuki Sato